注文住宅におけるピアノ防音の方法

空気伝搬音の予防に繋がる窓の加工

自宅でピアノの演奏を楽しむ場合に、必要な対策の一つが窓の加工です。ピアノの中でも演奏時に大音量が出るグランド系は、空気伝搬音が外に漏れないようにしなくてはいけません。注文住宅の設計時にピアノを設置する部屋の窓を二重にすることが基本的な対策になります。合わせてサッシとの隙間も意識しなくてはいけません。サッシとガラスの間に隙間があると防音性能が低下してしまうので、隙間ができない構造にする必要があります。そのほか、ガラスの材質選びも大事なポイントです。窓に使われるガラスは素材によって効果が違います。防音に対して高い効果を発揮すると言われるのが、異なる厚さを複数組み合わせた異厚複層、特殊フィルムを挟んだ複層ガラスなどです。

コストを抑えた対策ができる防音マット

注文住宅は細部にまでこだわると総工費が高くなるため、ピアノの騒音対策まで予算を回せなくなるというケースも少なくありません。出来る限りコストを抑えて対策を取りたいという場合に有効な手段が防音マットです。防音マットとは、文字通り音を防ぐ目的で使用する敷物を指します。一般的な防音マットの相場は6畳の広さでも10万程度です。金額は安くても振動を吸収する機能は十分に備えているので、ピアノの音漏れを防げます。マットは完成後に市販品を購入しても問題はありませんが、市販品はデザインが限られているので、見た目の印象が悪くなりかねません。部屋に統一感を持たせるのであれば、注文住宅を設計する時に地材として床の下に埋め込むように依頼をする必要があります。